環境への取り組み
環境への取り組み
木質バイオマスボイラー(木材乾燥における木くずの再利用)
木質バイオマスボイラーは、重油や灯油などの化石燃料の代わりに木材の製材の過程で発生する樹皮や削りカス、端材などを燃料に使用します。化石燃料を燃焼させず、二酸化炭素の吸収、酸素の放出を行なってきた木質を燃料とするため、二酸化炭素を新たに発生させることにはならないということになります。専門用語では、「カーボンニュートラル」と言います。木を燃やすとCO2が出るのに、どうして温暖化防止になるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、木材を燃やせば石油や石炭などの化石燃料と同じように二酸化炭素が放出されます。しかし、植物の成長課程における光合成による二酸化炭素の吸収量と植物の燃焼による二酸化炭素の排出量が相殺されプラスマイナスゼロとなるのです。ここが化石燃料との大きな違いです。
なぜ木材を乾燥させるのか?
木材は、自生している立木の状態では木材自体の約1.5倍の水分を含んでいます。この含水率は、立木の場合約150%。製材して製品化され水分が抜けていくほどに、変形や収縮が起こるという性質を持っています。含水率の高い木材で家を建ててしまうと、建てた後で家の構造に不具合が発生してしまうため、乾燥材を使用することをお勧めします。その目安として、含水率20%という数字が挙げられています。木材を乾燥する方法として最も使用されている方法が蒸気式乾燥機です。乾燥機内の空気を加熱し、湿度をいったん高めて木材の中心部が内にため込む力を緩和させ、その後に温度を上げることで、木材から水分を抜いて乾燥させる方法です。この装置を使用することで、ヤニの滲みだしを防ぐ処理や、湿度調整処理が可能です。蒸気式乾燥機は、常温から85度まで加熱することが可能な中温タイプと、120度まで加熱可能な高温タイプに分かれます。板材として使用する木材は中温タイプで対応可能ですが、割れの発生しやすい芯のある角材の場合は、高温タイプの乾燥機を使用する必要があります。